京都、西陣に本店をおく、京菓子の老舗「鶴屋吉信」の公式サイトです。

京菓匠 鶴屋吉信

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京菓子寸話


わらび粉


本蕨

石(いわ)ばしる垂水(たるみ)の上のさ蕨(わらび)の萌え出づる春になりにけるかも 陽あたりがよく、乾燥した山地なら、日本全国に自生するウラボシ科の多年生シダ植物のワラビ。 早春、土のなかから枯草を押しあげて首を出すかわいらしい芽を早蕨(さわらび)といい、 万葉集の志貴皇子(しきのみこ)は、溢れるような春のよろこびの表現として、清冽に歌いあげています。

わらびは遥かな昔から春の摘み草の代表として日本人の味覚に親しまれてきました。 その野趣豊かな味わいは、春そのものの味のようですが、わらびを食べるのは東洋民族だけといいます。

子を負うて娘は茶を運ぶわらび餅 里波亭

歳時記の4月に出てくるわらび餅の句です。わらびは春の新芽を摘み取って食べるばかりでなく、 その根茎からデンプンを取って、わらび餅にして食べます。わらびの根は非常に長く、 地中に横たわっています。同じシダ植物のゼンマイは、1つの根株からいく本も群生するのに、 わらびは1本につき1つの根です。それを掘り起こして、 葛を精製するときのように木舟に入れて水に晒す(さらす)とデンプンが沈殿し、 わらび粉となります。

わらび粉にもち粉や砂糖を加え、よく練って皮をつくり、 なかにこしあんを包んで蒸しあげ、豆の粉をつけると、野の風味豊かなわらび餅になります。 昔ながらのわらび粉を用い、甘味やさしいあんとあわせてつくった「本蕨」は、 ぷるぷるとした独特の舌ざわりをお楽しみいただける新食感の和菓子として夏の人気定番商品となっております。


 
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